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ブレークアウト基板を作る
 CPUとUSBコネクタを実装した簡単なモジュールを作成します。
 PIC16F1455の小さなフットプリントを活かして、コンパクトに作り込みます。
  
                  回路図 ↓
   ↑USBのターゲットとして動作させるための、ほぼ最小の構成です。

 PIC16F1455は水晶振動子を付けずにUSBデバイスが作れるので、非常にシンプルな回路になっています。

 MCLRをUSBミニBコネクタの空きピンに接続しているのは、USBコネクタからICSPで書き込みを行うためです。

 こうすると、ICSP専用のコネクタを省略することができます。
 ただし、LVPでの書き込み専用になるため、MCLR/RA3ピンはMCLR機能に固定され、GPIn等として使用することはできません。

 RCnピンをスイッチ入力として使用することを考慮し、プルアップ抵抗を付加しています。

 チップ抵抗をいくつも実装するのが面倒なので、抵抗アレイを2つ使っています。

 コネクタP1、P2、及びK1は2.54ミリピッチの1列コネクタです。このコネクタを使ってユニバーサル基板にスタック実装します。

 コンデンサはX5Rを使います。 F特はおすすめしません。

基板のアートワーク

 KICADを使って基板アートワークを行います。

 KICADは初めて使いましたが、なかなか良くできています。

 プロフェッショナルユースのCADとは違い、出来ないことは多々ありますが、機能が絞られている分、解りやすくてすぐに使えます。

 デザインデータファイルがテキストなので、エディタで簡単に修正できるのもいいですね。

 

 正方形の基板になりました。

 PICマイコンはTSSOPパッケージを使用しています。

 基板の固定用に、回路図に無いピンを2つ追加しています。(USBコネクタの隣の角ランド)

 最小線幅は0.254ミリ、最小ドリル径0.6ミリと、ゆるーいルールになっています。

 ガ−バーデータを出図して圧縮し、インターネットで基板を発注しました。

 ネットショッピングの感覚で、基板が発注出来てしまうのですから、便利な時代になったものです。 
 私が初めて基板を発注した頃は、ガーバーデータをオープンリールのMTに書き込んで発送していました。
 しかも、キャラクタコードはEBCDICでした。


 ☆☆☆ 待つこと10日 ☆☆☆


 クロネコヤマトさんが代引きで持ってきてくれました。



 あれ?、1列ヘッダのシルク幅が妙に太い。
 あれ?、板厚1.0tにしたつもりが、1.8tになってる!
(板厚の1.8と1.0を見間違えた)

 まあ、いいか・・・・・・・・・
 シルクにリファレンスを入れなかったのは正解。すっきりした基板になりました。


※部品実装

☆ 部品 ☆
CPU ::     PIC16F1455-I/ST 1ヶ
コネクタ:    UX60SC-MB-5ST 1ヶ
コンデンサ:  GRM21BR71C105JA01K 2ヶ
抵抗アレイ:  EXB-38V333JV 2ヶ

 USBコネクタの位置決めが微妙。
 何かで固定してからハンダ付けをした方がいいのかもしれない。

 懸念が有ったUSBコネクタピンのハンダ付けは、割とかんたん。ハンダの濡れ性も良好。

 TSSOPパッケージのハンダ付けは特に問題無し。

 φ0.3の鉛フリーハンダ 「ホーザン HS-371」はおすすめです。

 できあがり↓